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「悪魔のゲーム」-②

「Gよ、そんなに魂を取られるのが嫌ならば、

身代わりとなる人間を連れて来い。

その人間と賭けをして勝てばその相手の魂をお前の魂の代わりにもらう事にする。

もし負ければ地獄行きだ」

「私の代わりに魂を取られるかもしれない、そんな賭けに乗る人間なんているでしょうか」

「心配ない、世の中お前のおかげでずいぶん住みにくくなっているから、

死にたいやつだって沢山いて、地獄に落ちてもいいから願いをかなえてくれ、

なんて言う奴も結構いるから直ぐに見つかるさ」

G氏が悪魔の声を聞きながら、路上に止めた高級車の中で、

歩道を行きかう人を見ていると、

F氏がなんとも疲れ果てたうつむき加減でとぼとぼと歩いてきた。

なんとも疲れ果てていそうなF氏の姿にぴんと来たG氏は、

車の窓を開けて呼び止めた。

「もしもし、そこのあなた、私と賭けをしませんか」

F氏は自分とは住む世界が違う高級車に乗った男に呼び止められても、

自分が呼び止められたとは直ぐには思えなかった。

G氏はもう一度呼びかける

「もしもし、あなたですよ、あなた。私と賭けをしませんか」

F氏はやっと自分が声をかけられていると理解した。

「私ですか」

「そうです、あなたですよ、私とちょっとした賭けをしてみませんか」

高級車に乗ったいかにも金持ちそうな綺麗な服を着たG氏は、

F氏には神か天使のように見えた。

F氏は悪魔になんか願った自分を戒める為に、

天使が現れたのではないかと恐れながら、

天使が声をかけて下さったのならば、

何かのチャンスが与えられるのだろうと期待もした。

なのでF氏は素直に従う事にした。

F氏が「はい」とだけ返事をすると、

G氏は運転手に助手席のドアを開けさせて、

F氏に乗るように促した。
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