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「悪魔のゲーム」-①

全身に白い衣装をまとい、背中に羽を生やした人間に似たかたちの者たちが、

退屈そうに地上を眺めていた。


F氏は、会社を首になり貯金も使い果たし、妻にも逃げられて自暴自棄になっていた。

F氏は、天に向って祈った。

「神様、どうか安らかな死をお与えください」

しかし、何も起こらなかった。

F氏は、神様が頼りにならないなら、悪魔にでも願うしかないかと考えた。

具体的に悪魔に願う方法など知らないF氏は、

悪魔ならば何か悪い事をすれば願いをかなえてくれるだろうと考えた。

神ならば、善行を積めば願いがかなえられるのだから、

悪魔なら悪行を行なえばよいだろうと。

F氏は、今まで人に迷惑をかけないように生きてきたし、

募金に寄付をしたこともあるし、ボランティアで街の清掃活動にも参加した。

善い行いなら沢山やって来たのに、神は願いを聞いてくれない。

それどころかもう死ぬしかないような状態に追い込まれた。

神がダメなら、悪魔に願うしかないではないかと心から思ったのだ。

街中をうろつきながら、どんな悪行を積もうかと考えた。

F氏の性格からして、他人を直接的に攻撃する事は、とても出来なかった。

だから、刃物を購入して、通りがかりの他人をいきなり刺すなんて、考えられなかった。

それどころか、刃物を手に入れるのに盗もうとは考えなくて、

ほとんど金が無いのに購入しようと考える。

なかなか悪に心を染めきれない人間だった。

G氏は悪魔に魂を売った男。

数々の悪事に手を染めて大金を手に入れ、贅沢な暮らしをしていたが、

悪魔の力のおかげで周りの評判は良く、悪事がばれる事は無かった。

そんなうらやましいG氏も、最後は悪魔に魂を取られて、

地獄行きになることが怖くて、人生を楽しむ事が出来なくなっていた。

なのでG氏は毎日必死で、地獄に行かなくて済む様にと悪魔に願っていた。

悪魔にとってはまさに思う壺だったのだが、退屈していた悪魔は1つ遊びを思いついた。

そして、G氏にゲームを持ちかけた。
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