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「道路工事」-2/3

自分のいる場所も、自宅の場所も、

目的のファミレスの場所もよく分からなくなっていた。

こういう時は、来た道を引き返すのが賢い方法だろう。

しかし、A氏はせっかく歩いてきた道を逆戻りするのは、とても悔しくて嫌だったから、

とにかく自分のいる場所をだいたい見当をつけて、

自宅はあの方向だからファミレスはこの方向とあてずっぽうに

あてずっぽうを重ねるという、最悪の判断をしていた。

すでに30分以上歩いて、手ごろな中華料理店を見つけて入ろうと近づいてみると、

準備中で開店まで1時間以上あった。

入って休めると一瞬でも思ったせいで、余計に休みたくなり空腹感も増した気がした。

目的がはっきりしているとき、目標がはっきり見えているときは

頑張れるものだけれど、目標を見失うと弱気になるものだ。

A氏は弱気になり、とにかく家に帰ろうと思い始めた。

だが、すでに自分のいる場所がどの辺りなのか、

自宅の方向がどちらなのかを完全に見失っていたから、

ただ歩き回っていては余計に道に迷うだけだった。

しかし、運良く大きな公園を見つけ、

入り口近くにあった住居地図で自分のいる場所をつかむ事が出来たが、

歩き疲れていたので少し休憩することにした。

公園の中のベンチに腰掛けて、暫らく足を休めて、

自宅から適度な距離の場所にこんな大きな気持ちの良い公園があったなんて、

散歩にもってこいじゃないかなどとのんびりしていたのが、

命取りだった。

元気を取り戻して、自宅を目指して歩き始めたのだが、

道路工事の箇所が増えていて、自宅方向に向おうにも、

道路工事で行きたい方向と逆の方向にばかり曲がらせられて、

気付くと再び自分のいる場所も自宅の方向も見失っていた。

再び歩きつかれたA氏は、今いる場所を確かめるためどこかに地図はないか、

或はコンビニとか書店があれば地図を立ち見して場所の確認が出来るのだがと考えた。

そうでなければ大きな幹線道路に出れば何とかなると思った。

そこそこ広い道を道なりに進めばいずれもっと広い幹線道路に

出るだろうと思うのだが、進んでいくと行き止まりになったり、

道路工事で行きたくもない右や左の細い道に誘導されてしまったり、

思ったようには進めない。

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