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「究極の兵器」-3/4

USOのCIOの研究者たちが話し合っていた。

「超大国も、核兵器廃絶を目指して動き始めましたし、

海外の軍事基地からも撤退し始めました、

もはや世界に戦争はないといって言いでしょう」

「残る国は、例の経済大国のみだな」

「あの国は、数十年間戦争に参加していない国ですから、

放って置いても良いんじゃないですか」

「いや、過去は過去、未来はどうなるか分からない。

現実に強大な軍事力を持ち続けているのだから、やはり攻撃すべきでしょう」



数ヵ月後、USOのCIOの研究者たちは、また話し合っていた。

「一向に効果が見られませんね」

「なぜだか、あの経済大国に対してだけは、超究極兵器の効果が出ません」

「使い方とか、目標設定とかに何か問題があるのでしょうか」

「それとも、あの国には何か特殊な事情があるのでしょうか」



その後、USOのCIOの研究者たちは、経済大国の人達を徹底的に研究し、

重大な結論に達した。

「あの経済大国に対しては、超究極兵器は効果が無いということですね」

「ああ、まさかこんな人達がいるとは思わなかった」

「神を信じない人でも、何らかのそれに代わるものを持っていた」

「しかし、あの国の人達は、神を信じない人は何も信じていないし、

神を信じる人は、無数の神を信じるし」

「超究極兵器、神のお告げを使っても、まったく信じなかったり、

ちょっとした占い程度にしか思わなかったり、まったく受け付けなかったり」

「他の国でもたまには居たけれど、ほとんどの人がそんな状態だなんて信じられない」

「あの国では唯一の神と言う概念が無いみたいです。

つまり、唯一絶対の神のお告げとか言っても、そんなものを持っていないので、

神のお告げはの効果は薄かったようです」

「いや、それならば無宗教の人達が多い国でも効果はあったのになぜだ」

「無宗教の人達も、無宗教と言いながら、唯一恐れる何かは持っていたみたいです。

でも、あの国の人達は、無宗教ではなく他宗教なのです。

そして、神を身近な存在として感じているのでしょう、

神が何かを告げても、近所の親父が文句を言った程度にしか感じないみたいです」

「なんと、罰当たりな民族なんだ」

「まあ、我々ほどではないでしょう、罰当たり加減は」

「だがこれで、超究極兵器は万能ではない事が判明した、

思っていたほど恐れなくても良いという事だ」



「究極の兵器」-2/4

石油がたくさん取れる、本来ならば豊かで、

裕福な暮らしが出来るはずのある国では、

豊かな資源をめぐって、多くの国による利権争いが続き、

たくさんの人が死に、たくさんの人が貧困に苦しんでいた。

内戦が続く国内では、民族や宗教・宗派により細かく分裂した武装勢力が、

戦国時代の日本のように割拠して、領地を争っていた。

その中のひとつの武装勢力の集落で、ちょっとした騒ぎが起こった。

みんな、朝起きるとなぜか武器を持つ事を拒んだのだ。

武装勢力の勢力域は、武装勢力が武器を持つ事で成り立っていた。

武器を持たなくなった武装勢力の者達は、

直ぐに他の勢力に支配され捕虜として、

悲惨な日々を送ることになりそうなものだ。

しかし、直ぐにその周囲の武装勢力の者たちも武器を捨てたので、

何も起こらなかった。

翌日には、さらにその周りの武装勢力も武器を捨てた。

武器を捨て武器を持つ事を拒む、元武装勢力の者達は、

その理由を誰にも話さなかった。

その国の武装勢力は1週間足らずで一掃され、

国軍も元武装勢力の者たちの自由を奪う事無く、

一般国民と同様の扱いをした。

大国の殖民地支配から解放された後、数十年間内戦が続いたこの国に、

百数十年ぶりか、あるいは、初めて平和が訪れた。



USOのCIOの研究者たちが大喜びで話し合っていた。

「実地使用も何の問題もなく成功しましたね」

「これで、本当に平和な世界が創れる」

「本当の平和は、かつてどの時代にもなかった事でしょう、

我々は人類に偉大な成果をもたらす事になりますね」

「ただ、問題は今後この超究極兵器の悪用をどうやって食い止めるかだ」

「そうですね、使い方を間違えれば、世界を破滅させる恐ろしい兵器ですから」

「いっそ、使い終わったら全てのデーターと一緒に破壊し、破棄するのはどうでしょう」

「しかし、それではまた悲惨な戦争を引き起こすものが現れたとき、どう対処するんだ」

皆暫らく黙り込んでしまう。

「とにかく、まずは世界から戦争をなくす事です」

新人の研究員が言い、皆もうなずく。



中東の諸国、アフリカ諸国、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、

内乱や戦争を繰り返していた国々は徐々に減り、

残るは経済大国と超大国のみとなった。

しかし、世界から扮装がなくなってしまうと、超大国は勢いを失い、

武力を誇示出来なくなると、普通の国土が広くて人口の多いだけの国になった。

残る経済大国は、自国の軍隊を、軍隊と認めていない妙な国で、

強大な軍事力は周辺国から脅威とみなされていたが、

もう数十年間戦争に参加していない国だった。



「究極の兵器」-1/4

ここは、USO=オメリカ合県国の国防総省=ヘキサゴンの地下に作られた、

秘密諜報部=CIOの研究施設。

研究者たちが、究極兵器の完成を喜び合っていた。

「後は、実地の実験だけですね」

「今日の仮想実験は大成功だったんだから、実地で失敗するとは考えられないよ」

「明日からの実地実験が楽しみです」

「おいおい、もう実験なんて言い方しなくても、実使用という事でいいんじゃないか」

「でも、これで世の中から戦争を無くせるんですね」

「ああ、でも究極兵器である以上は使い方を間違うと、大戦争を引き起こす事にもなる、

使用する我々がよほどしっかりしていないとダメだ」

「そうですね、やはり使用に当たっては、大統領権限でと言うことになるのでしょうか」

「そこが問題だ、権力者と言うものは結局、権力を欲してしまう。

今の大統領は大丈夫でも、

将来の大統領に権力欲の強い者が現れる可能性があるならば、

何か手を考えておく必要はあるだろう」

「そうですね、今の我々は大丈夫でも、将来の人達まで大丈夫とは限らない。

なにか、歯止めとなる機能も考えておかなくては」

喜びながらも、健全な彼らは究極兵器の恐ろしさも理解していたから、

悪用される事が無いように、いろいろと策を考えていた。

USOの大統領は、超大国USAと違い戦争を嫌い、

出来れば軍隊も廃止したいと考えていた。

核兵器のような究極の兵器を所有すれば、

どの国も攻めて来られないなどと言うばかげた考えは

とっくの昔に捨てていたので、核兵器の類の研究は一切してこなかった。

その代わり、多くの軍事費と研究費を超究極兵器の開発に集中した。

究極兵器でも、核兵器などではテロ攻撃を防ぐ事は不可能だし、

使えもしない兵器として脅しにすらならない場合が多くて、

逆に所有する事自体にも危険を伴う厄介なものだ。

一方、USOの開発した究極兵器は、テロ攻撃に対してこそ効果的で、

しかもどんなに使用しても人は死なないし、怪我もしない上に、

先進諸国の識者からは、使ってもウソとしか思われないので、

使いたいだけ使うことが出来る。

USOの科学者たちが開発した、ウソのような究極兵器。



新聞テレビは恐ろしい。

麻生氏の、貧乏人は結婚するな発言の記事を読んで、

鵜呑みにしかけていたら、

メルマガの投稿記事で発言内容の全文を知り、

危うくジャーナリストモドキに騙されかけていた事を知って、

新聞テレビの恐ろしさを改めて認識させられた。

麻生氏の発言は全体を聞けば、

結局何ら意味の無い取り立てて記事にする事もないような、

内容のほとんどない当たり前の発言なのだが、

その一部分を切り貼りすれば、

確かに問題発言になっているというものだった。

麻生氏の発言は、結論としてはむしろ、

結婚は金のある無しに関係ないという話しになっている。

人それぞれだと言っている。

ただ、就職してきちんと稼いでいる方が尊敬の対象にはなるから、

ちゃんと稼げるようになってから結婚した方が、

良いだろうという話しだった。

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ありがとう御座います。

大変嬉しく思っております。

返信とかは苦手で、返信していなくて申し訳なく思っておりますが、

大変ありがたく思っておりますので、

懲りずに今後とも宜しくお願いいたします。




「夏の盛り」-5/5

ふと気が付くと、列車の中だった。

車窓からは空しか見えない。

しかも、夜空であり星空だ。

乗客は自分以外誰も見当らない。

まだ夢の中にいるのだろうか、それとも。

訳が分からないから何も考えられない。

ただ、この世のものではない景色の中にいることだけは分かる。

列車はやがて、どこかの駅に到着する。

終点のようだ、降りなければと思う。

どうやらあの世に来てしまったのだと理解するが、

はたしていつどこで死んだのだろう。

やはり、あの海岸で日射病で倒れてそのままという事だろうと思う。

それにしてもなぜ誰もいないのだろう。

そういえば今日、電車に乗ったとき周りにいたのは、

本当に生きた人間だっただろうか。

あの人達の方が、幻覚だったのではないかと思い始める。

突如として、肩をぽんぽんと叩かれる。



巧妙な罠にはめられたことには、なかなか気付かなかった。

しかし、気付いてもどうしようもなかった。

罠にはめられたという証拠がないからだ。

罠は巧妙だった。

仕事でパソコンに向っている社員にメールを送り、

会社のHPのあるサイトに誘い込む。

そのサイトを見て、その文書を読む事で催眠術にかかる。

催眠術にかかった私は、会社員であることも忘れ、

休日を楽しむための計画をパソコンを使って行なう。

これが問題で、仕事中に仕事をさぼって遊びに行く計画を、

会社のパソコンを使って立てている。

しかも、勤務時間中に会社のパソコンを遊びに使ったという証拠が残る。

言い逃れが出来ない状態を作ったうえで、

さらに勤務時間中に居眠りをさせる。

電車の中でうとうとしたのは、本当にうとうとしていたようだ。

そして、完全に眠りこけた所で、肩を叩かれる。

会社のリストラ策だ。

しかも、懲戒解雇にして退職金も支払わない。

肩を叩かれて目覚めた時、

死んではいなかったと分かり喜んでしまったことが悔やまれる。

大不況のさなか、退職金も無しで会社を首になった中年男は、

もう死ぬしかないからだ。

でも死ねないから、

どこかを彷徨い歩くホームレスになってしまうだろう。

-END-




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