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「視聴率」-3

今朝情報が出たばかりでは、

すでに数日前から約束済みの今日の待ち合わせだから、

情報を知っていたとしても、とりあえずは銀行に向わざる終えなかった。

まして、マサシはそんな事情を知らされていなかったから、

なんのためらいも無く、颯爽と四つ井銀行を目指し歩いた。

四つ井銀行に到着し、銀行員の高橋を呼び出してもらうが、

高橋の方はすでに事情を知っており、マサシに会う事もためらっていた。

高橋としては、以前からの約束だからマサシと会えば、

約束を果たす義務が生まれるような気がした。

マサシに自分でこの話は御破算になったと気付いて、

あえて自分と会わないで立ち去ってもらいたかった。

なので高橋は直ぐに呼び出しには応じないで、

同僚の銀行員に頼んで、マサシの元に行き様子を見てもらった。

広い本店のロビーには商談に使えるスペースが、いくつも仕切って作られていて、

それぞれに立派な椅子とテーブルが設置されている。

様子を見に行った高橋の同僚はマサシを商談スペースの1つに案内し、

椅子を薦めて座らせた。

座らせただけでここで待てともなんとも言わずにほったらかして立ち去ってしまう。

同僚の銀行員も、どのように対処したら良いのかがまるで分かっていなかった。

同僚からマサシの様子を聞いた高橋は、

マサシをこのまま無視してしまう事にした。

昨日マサシの会社の株を

四つ井銀行からイナホ銀行系列の投資会社が買い取ってしまうまでは、

マサシは大切な顧客であったのだが、

株が買い取られた時点で、マサシの会社は四つ井銀行のライバル会社的な存在になり、

顧客から敵対する関係に180度変わってしまったのだ。

だからもしその事をマサシが知らないとしても、

四つ井銀行の社員のあずかり知らない事。

知らないマサシが悪いのだ。

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