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「視聴率」-9

「おい、あのテレビは普通のテレビ番組は映せないのか」

とあごで受け付けのテレビを示す犯人。

受付で待っているお客に向けて、PRビデオを放映しているテレビだ。

「はい、一応映りますが」という受付の女性。

すでに警備員の誘導で、大勢いた受け付け前のお客は銀行の外に出されていた。

行内には行員と犯人と人質だけになっていた。

犯人が受付の女性にあごで指示してテレビをPRビデオ放映から、

通常番組の放映に切り替えさせた。

「どこか、ニュースをやっている局は無いのか、チャンネルを替えてみろ」

「はい」女性はチャンネルを順番に少しずつ確認しながら切り替えていく。

ある局で都合よくニュースの時間だったのか、

この銀行の様子が映し出された。

犯人の思惑通り、相当な時間が立っていたのだろう、

銀行の周囲はすでに警官により取り囲まれていて、

取材の為のテレビ局の車両がその外側を取り巻いていた。

白昼の、しかも警備が最も厳しいであろう銀行の本店を狙った犯行だから、

テレビのワイドショーの格好のネタになったようだ。

まさに犯人の思う壺だった。

「おい、おまえ警察に電話しろ」

中間管理職らしき行員に目をつけて犯人が叫んだ。

「今から、犯行声明を述べる」

そして、とある国のとある組織を名乗り、自分勝手な犯行声明をのべた。

話し終わると人質のマサシを開放し、

受け付けカウンターに上り上着を脱ぎ捨ててみせる。

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