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「乾電池くん」-7

四角い品物のスライドするふたを開けて、

中からぼくらの仲間を取り出してテーブルに置き、

握られていたぼくらを代わりに中へ詰め込んだ。

スライドのふたを閉めて、外側のボタンを押している。

なんだかぼくらの入った物を振り回す男。

ボタンを押したり振り回したりして、

再びスライドするふたを開けて、

ぼくの体をこすって回す。

もう一度ふたをして、ボタンをいじくる男。

いきなりテーブルの上に放り出す。

暫くするとまたぼくらの入った物を手に取り、

スライドするふたを開けて、ぼくらを取り出しテーブルの上に置く。

別のアルカリ乾電池を僕らの代わりに

ぼくらを入れていた場所に収めてふたをする。

ボタンをいじくると、

テーブルの向こうの四角い箱の表面が明るくなり何か色々な映像と音が出る。

男は満足そうに微笑むと、

ぼくらをテーブルから拾い上げて、キッチンに行き、

ぼくらの仲間がたくさん入ったレジ袋の中に放り込んだ。

いったい何がどうしたというのか、なぜあんな機械にはめ込んだのか、

そして直ぐに取り出しこんな風に袋の中に放り込むなんて。

何かのテストだったんだろうか、何かまずいことがあったのだろうか。

ぼくはテストに不合格だったのか。

そんなはずはない、ぼくの機能は全て正常だ。

最終的な動作確認はしていないから、

本当にきちんと働くかどうかは分からない。

だけど、自己診断機能で確認する限り、ぼくに問題点は何もない。

と言う事は、テストに合格したものがここに入れられているのだろう。

しかし、この数は何だ、

ぼくらが入れられた引き出し以外にも

アルカリ乾電池を保管していた場所があるのだろうか。

いや、それは考えにくい事だ。

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