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「見えすぎる病気」-5

政府の策は、暫らくは何の効果も無かったが、

一旦地価が下がり始めると、止まらなくなってしまった。

彼も、彼の周りの大金持ち達も、多くは破産し、

良くてもちょっとした小金持ち、

悪ければ破産し路頭に迷う事になった。

そして私は、小心者だったおかげで、

そこそこ稼いだ所で新たな投資からは手を引いていたので何とか小金持ちで落ち着いた。

バブル崩壊後の不景気の時代と言われてもう十数年が経過し、

一旦景気回復したかと思うと、

よその国での破綻が原因で再び不況が訪れた。

デフレスパイラルが懸念される時代となり、

バブルの時代が良かったと言われるのだが、

バブルを楽しんだのはごく一部の人だけで、

普通の人は、

浮かれて楽しむ人達を見ながらの苦しい生活だから、

今以上に辛い時代だったろうと思う。

しかしそれでもバブルの時代が楽しかったと言うのなら、

彼を探し出してもう一度バブルを起こしてやろうかと思ったりもする。

残念ながら、彼は今行方不明のままだ。

騙した大金持ちに殺されたか、殺すと脅されて身を隠しているのか、

或は自身が作った借金で首が回らなくなり・・・。

いずれにしても、小心者の私は小金もちで満足していて、

老後の年金暮らしを計画するだけだ。

何事も程々が良い。

しかし、ふと思ったのだが、

もしかすると彼はバブル崩壊を本当に見抜いていて、

海外に資金を移し、

何処かの国で王様のような暮らしをしているのではないだろうか。

本当に未来まで見えていて、

バブルで消えた多額の資産を彼が持ち逃げしているのではないか、

だから行方不明なのでは。

そしてどこかの国でまた、バブルを引き起こしているのでは。

-END-

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