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「妖精のお手伝い」-7

妹はスーッと飛んで行き、

僕も反対方向にスーッと飛んで行く。

ビルの壁をけって妹の方へ向かうと、

妹もこちらに向かって飛んで来た。

僕達はもう一度手を繋ぐと、お互いを思いっきり投げ飛ばす。

空を見ながら飛んで行き、

地上を見ながら飛んで行く。

面白くて何度も繰り返しているうちに、もう日が傾き始めていた。

そろそろ夕方、父さん母さんの仕事も終わった頃だ。

仕事が終われば僕たちを元の姿に戻すだろうから、

早く戻って銅像の中に入らなくては駄目なはずだ。

「チイちゃんそろそろ家に帰ろうか」

「えー、もう帰るの」

「もう日が暮れかかってるし、父さんも母さんもそろそろ仕事が終わった頃だから」

「うん・・・」

妹は、父さん母さんと聞いて、急に寂しくなったみたいだ。

僕は妹の手を取ると、急いで手足をバタつかせ、家に向った。

家に着くと、父さんも母さんも仕事の後の後片付けの最中だった。

でも、もう直ぐ片付けは終わりそうだから、

部屋の隅っこで終わるのを待つ事にした。

部屋の隅っこでふわふわしながら部屋の中を見回すと、

大事なものが見当たらない。

僕たち2人の銅像が無くなっている。

お客様が来るのに邪魔になると思ってどこかに片付けたのだろうか。

少し心配になって、他の部屋も見て回る。

どこにも僕らの銅像は見当たらない。

本当に邪魔になって、物置にでもしまいこんだのだろうか。

だとしたら酷い、銅像になっていても僕らの大切な体なのに、

品物扱いなんて酷い。

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