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「妖精のお手伝い」-8

父さん達は部屋の片付けが終わったみたいだ。

片付けが終わったのなら僕らを早く元に戻して欲しいものだ。

なのに父さんはソファーに座って一休みだし、

母さんはキッチンで紅茶を入れ始めている。

まるで僕らのことを忘れてしまったみたいだ。

父さんも母さんも僕たちのことを気にすることも無く、お茶を飲み始める。

お茶と美味しそうなケーキが四つ。

僕たちの分のケーキも用意したのなら、

早いとこ元の姿に戻してくれれば良いものを、

2人とものんびりとケーキを食べ始める。

「2人でケーキ四つは贅沢かな」

と父さんが言う。

「あら、私が三つ食べても良くてよ」

と母さんが言う。

「いやいや私も二つ食べるよ」

と言い、2人でケーキを二つずつ食べてしまった。

まるでもうこの家に僕たちが居ないみたいだ。

悪戯ばかりだったけど、何もそこまで嫌わなくても良いのに。

銅像にした上にどこかにしまいこんで無視するなんて酷すぎる。

妹が我慢出来ずに母さんにとび付いて泣き出した。

僕も泣きつきたかったけれど、少しだけ悔しい気持ちが勝った。

何で自分達だけでケーキを食べるんだ。

母さんは、妹が泣きついても何も感じないみたいで、

平気な顔をしている。

もしかしたら、銅像の中から抜け出して、

遊びに行ったのがいけなかったのだろうか、

それで父さんも母さんも、腹を立てているのだろうか。

父さんも母さんも妖精を見る力がないなら、

僕たちがいくら反省して泣きついても分からないだろう。

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