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「妖精のお手伝い」-10

銅像から妖精になって抜け出してしまったから、

妖精になった僕達はもう人じゃあなくなったから、

人間の子供だった僕達は、

この世から忘れ去られてしまうんだろうか。

もしそうなら、

とにかく僕たちの銅像を見つけ出して、

その中に戻らなくちゃ駄目だ。

妹は今度は父さんにしがみついて泣いている。

僕も泣きたいけれど、泣いても仕方が無い事だから、

元に戻る方法を考えなくちゃ駄目だ。

まずは、とにかく銅像を見つけ出さなくては。

銅像を見つけてその中に入り、

父さんに見つけてもらうしかなさそうな気がする。

だからまずは銅像を見つけなくちゃ駄目だ。

妹はもう一緒に連れて行けそうにない。

頼りない妹でもいないよりはましなのだけど、

今の妹は連れて行くと、足手まといにしかなりそうにない。

そうは言っても、僕1人では夜、外を出歩くのは怖すぎるから、

とにかく探しに出かけるのは明日の朝にしよう。

僕は、天井でふわふわしたり、

母さんに抱きついてみたりしながら夜をすごしたが、

なぜだか少しも眠くならなかった。

長い夜が過ぎて朝を向え僕はいろいろと反省していた。

親の言いつけを守らずに悪戯ばかりした事も、一応反省した。

罰として銅像にされたのに、その中から抜け出して遊びまわった事も反省した。

何よりお手伝いしようと頑張ったのに、役立たずだった事を反省した。

父さん母さんから忘れられてしまって、

僕の存在意義ってなんだろうと思い、悲しくなった。

役に立たない上に忘れ去られてしまったなんて、

情けない。

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