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「妖精のお手伝い」-12

僕はチイちゃんをチイちゃんの銅像に押し込んで、

僕も自分の銅像の中にもぐりこんだ。

「本当に見覚えのない品物ですか」

とおまわりさんが念押しをする。

「うーん。見覚えは無いようなんだけれど何となく、

何か大切なものだったような気がするし」

僕たちが銅像に馴染んでいくにしたがって、

父さんも少しずつ思い出してくれそうな感じになってきた。

「あれ、あそうか、思い出した。

家の大切な者たちですよ。

何で忘れてたかな。

確かに家のものです、良かった見つかって。

それじゃあもって帰りますね」

父さんがそう言って僕たちに触ろうとするとおまわりさんが制止した。

「駄目ですよ、お宅の持ち物と分かっても、

大事な証拠品ですから、泥棒の裁判が終わるまではお返しできませんよ」

どうしよう、確か裁判というのはとても長くかかるものらしいから、

長い間証拠品として裁判所の倉庫に入れられたままになってしまう。

父さんはすこし慌ててあせった顔をしたけれど、

「それでは仕方ないですね、とにかく家の物に間違いないので、

傷をつけないように大切に保管して置いてください」

と言い、そのまま帰ってしまおうとする。

あせって慌てふためいたのは僕の方だ、

何とかアピールしてつれて帰ってもらわなくてはたまったもんじゃない。

あせるけれど一旦なじんでしまうと今度はびくりとも抜け出せない。

おまわりさんは、

「それでは書類を用意しますので少々お待ち下さい」

と言って大きなカバンを持ってきて、中を探し始めた。

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