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「何でも作れる」-16

     ★
ついにこの時が来た。

私が開発した装置を、無事軌道上に載せる事が出来た。

後は日時を決めて決行するだけだ。

皆には秘密で、密かに取り付けておいた機能が作動すれば、

私の目的は完璧に実行されるだろう。

私は長年、この研究所の所長の地位を目指して努力してきたのに、

谷原博士が入った為に、私が所長になる可能性が完全に奪われてしまった。

谷原博士は、優れた科学者であり、人としても尊敬している。

一流企業であっても民間の研究所の所長では

役不足だと誰もが思っていただろう。

だから、この研究所に入ってくるはずのない人物だったはずだ。

勿論そんな優秀な科学者の下で働く事に異存は無い。

だが、谷原博士では優秀すぎるのだ。

博士はもっと上を目指すべき人物で、

私が目標としてきたこの研究所の所長などに、

なるべき人物ではないのだ。

そんな優秀な人間が相手では私に勝ち目などあるわけが無い。

だから、私は所長への昇格を諦めなくてはならかった。

それでも、次期所長だった私を高く評価して、

副所長とかそれなりのポストを与えてくれれば怨んだりはしなかった。

尊敬している科学者なのだから、

部下として、それなりの扱いをしてもらえれば満足できたかもしれない。

なのに、谷原博士は私を特別扱いはしてくれなかった。

他の所員より努力していると思ってはくれなかった。

谷原博士は、博士が来るまで所長代理で頑張っていた私を、

元の主任研究員の一人に戻し、

それまで部下だった他の主任研究員と同等の立場に落とした。

悔しかった。

だから、秘密組織にも入り、復讐の時を待った。

もう間もなくだ。

まもなく怨みを晴らす事が出来る。

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