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「何でも作れる」-17

     ★
その崩壊は、僅か一日で地球全体に訪れた。

地球を周回する人工衛星からの攻撃だったが、

その事に気付いたのは、

ある企業の研究所の秘密組織のメンバーだけだった。

気付いたときには対処のしようが無かった。

強靭な繊維で作られた巨大すぎる建造物は、

強靭な繊維の支えを失って、もろくも崩れ去った。

繊維で補強したトンネルも地下都市も、多くのビル、多くの橋、

沢山の巨大なタワーも繊維の強度が有ってこそ支えられていた。

殆んどの建築物が、ある場所では一気に、

別の場所では徐々に崩れ始めた。

多くの道路や鉄道が繊維を使い立体交差化されていたから、

かなりの道路と鉄道が崩れ去った。

多くの川や海の堤防やダムも崩壊し、水没する都市もたくさん有った。

大きな船が真中から真っ二つになり沈没し、

大きな飛行機の翼が折れて墜落した。

繊維で補強して作られた宇宙都市は、

その強度を失っても無重力の世界だから、

直ぐには崩壊する事は無かったが、

ひとつの衛星が故障してぶつかって粉々になると、

その破片が衛星軌道上に沢山ちりばめられる。

繊維のガードが無くなった衛星や宇宙都市は、

小さな破片がぶつかるだけでもろく破壊されていく。

破壊の連鎖は沢山の破片をバラマキ、

殆んど全ての衛星や宇宙都市が崩壊し地上に降り注いだ。

世界各地に建設されていた宇宙エレベーターも倒れ、

三万六千kmの上空からたくさんの残骸が、

兵器として大量に運び上げられていた、いろいろな物と共に降り注いだ。

そして、人類は滅亡寸前の危機に陥り、

わけも分からず、その殆んどの文明と共に消えていった。

世界最強の兵器は、

平和の為に考え出されたはずのものだった。

そして、一人の人間のつまらない怨みによって作動した。

-END-

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