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「恐竜君の人生」-3 

日が沈み、日が昇り、何日も何日も、

群れを成す虫たちから逃げながら、

こんな生活は嫌だと思い、せめてもう少し大きくなりたいと願っていた。

暑い季節が終わり、丁度良い季節は直ぐに過ぎ去って、

冷たい風が吹く季節がやって来た。

体がかじかんでますます動きが鈍くなる。

ある日空から小さなフワフワした白い物が舞い降りてきた。

綺麗だなと思っていたらそれっきり体が動かなくなった。

だんだんと意識が遠退いて、白い物に身体を覆われてしまった。

寒すぎるのも嫌だと思ったのが最後だった。

次に気が付いたら暖かい世界で、前よりは手足がちゃんとしていて、

身体も大きな生き物に生まれ変わっていた。

大きいといっても虫にたかられないくらいの大きさで、

地面に生える背の低い草花くらいの背丈しかない。

それでも手足が長いから動き回るのに不自由はなさそうだ。

たぶんそれなりに強い生き物なのだろう。

僕と同じ生き物の仲間が沢山居る。

これで平和な生活を送る事が出来ると喜んだ。

何年もの月日が流れ、僕も同じ生き物に何度も生まれ変わっていた。

仲間の数はどんどん増えてだんだんと食べる物が減って行った。

最初の頃は地面から生える草花は無限に生え続けるものだと思っていたのに、

今では僅かな草を仲間同士で奪い合っている。

その上、背の高い樹木が増えて、

背の低い草花は日の光を遮られて、少ししか成長してくれない。

このままではいずれ餓死してしまうと思った。

そして、高い木の上の葉をたべらるような大きな身体になれれば良いのにと思った。

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