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「さまようコンビニⅡ」-6

 何がおきたのか良く分からない様子の立嶋の首から血が噴き出す。

一旦ナイフを抜き、押し倒してからさらに首の反対側を突き刺す。

押し倒されてやっと自分の身に起こった事に気が付いた立嶋だったが、

すでに意識が朦朧とし始めている。

出血によるショックのせいだろうか、

倒れたまま起き上がろうとはしなかった。

 私は果物ナイフの血を立嶋の着ていた服でぬぐってその場に置いて立ち上がると、

自分のしたことの恐ろしさに身震いし始めた。

たぶん暫く放心状態だったのだろうかなりの時間がそのまま経過した。

 放心状態から立ち直り、

逃げなくてはと気付き部屋の出口へと向う。

部屋を出たところで元上司だった田之上部長にぶつかった。

私は何も言わずに急いで立ち去ろうとした。

田之上部長の「おい、お前ここで何している、お前、山崎だな」

と言う声を背中に聞きながら走り去る。

 建物の外に出ると、無くなったコンビニが再び姿を現していた。

コンビニの出入り口近くまでそのまま走り寄り、

店内の様子を伺おうとしていると、横から店員に呼び止められた。

「お前、金払わずに品物を持って出ただろう。

ポケットの中のパンと缶コーヒー、金を払わずに持ち出しただろう」

と言う店員の言葉に、

まだ金を払っていない商品をポケットに入れていたと気付き、

もうどうにでもなれと思った。

「とにかくこちらに来てください」

と強い口調で言われて裏口から店の事務室につれて行かれて、

身元引受人となる人もいないホームレスだと分かると、

警察に通報されて窃盗の現行犯として逮捕されてしまった。
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