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「ゲームのマ王Ⅲ」―13

 昼過ぎになると

「お昼ご飯の用意が出来てるから食べなさい」と母親が声をかけてくれる。

暇だからさっさと昼食を済ませてしまうと、

いよいよやる事が無くなってしまい、パソコンの前に座る。

お気に入りに登録してあるゲームサイトを開き、

暫らくすると真っ白な世界の中に入り込んでいた。

「あなたの夢は何ですか」

 少年が私の側で尋ねる。

彼の方を見ると当たり前のように手を差し出してくるから、

私も当然のように彼の手を握り締める。

そして、旅が始まる。

「今日こそはあなたの夢の中をじっくりと見られると良いですね」

「昨日のあのジェット機も私の夢の一部だったのかな」

「たぶんそうでしょう。でも、どんな夢なのかよく分からなかった」

「でも、とりあえずは夢に到達したんだから、ゲームは開始できるのじゃないのかな」

「夢がはっきりと掴めれば。だから昨日も一昨日も惜しかったんです」

「ふーん。そうか、でも夢を掴むってどういうことなのかな」

「良く分かりませんよそんな事は、

でも昨日みたいにあっという間に逃げ出したんじゃあどうしようもないよ」

「いや、だって飛行機があんなふうに迫ってきたんだから、仕方ないさ」

「まあね、そんな事あるわけないけれど、まるで夢に見放されてるみたいだった」

 お互い良く分かっていない夢のことを、

ぐだぐだと話しながら白い暗い世界を突き進んで行った。

どれくらいの時間か分からないが、それなりに時間が経っていたと思う、

前方に何かが見え始めた。

昨日と同じく少年は見え始めた何かに向って突き進む。

手を握っている私もそれにつられて突き進んで行く。
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