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「ゲームのマ王Ⅲ」―15

何時もの散歩コースを普通に歩いてみた。

土手の上に登るコンクリートの石段は、

たいした段数でなくても息切れしていたのに、

今日は何と言う事無く登る事が出来た。

 普通に働いてみようと思った。

帰宅するとパソコンを立ち上げて、アルバイト情報を検索した。

今まで殆んど働いた経験のない私が雇ってもらえそうなアルバイトは

何かあるのだろうかといろいろ探してみた。

販売補助スタッフとか言う変な職業が目に留まった。

書かれている内容を読むと、とりあえずの仕事はチラシ配りのようだった。

 立ち仕事だから体力が必要だろうけれど、

お客と相対するわけでもないから、

まったくの素人でもそれなりに格好は付きそうに思えた。

とりあえず応募してみる事にした。



 半年後、販売員見習いに昇格し、

ただのチラシ配りから、

直接お客様と相対する事務所での仕事をやらせてもらえるようになっていた。

もう、体力の心配などなかった。

 休日久しぶりにパソコンを立ち上げて、

ゲームサイトへ入ってみた。

「あなたの夢は何ですか」と問い掛ける声が聞こえる。

「恋人を見つけて、結婚する事かな」と答えてみた。

「地に足の付いた夢だな、

でも夢を実現しないとゲームは始まってしまったから、終われなくなったよ」

 今までのような白い暗い世界は現れなかった。

少年は現れたけれど、

意味の良く分からない事を言って直ぐに姿を消してしまった。

パソコンの画面はゲームサイトでは無くただの都会の夜景になっていた。

-END-
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