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「幸運Ⅱ」-2

 仕事がなければ生活はどうするのだと言う疑問を持たれるかもしれない。

一応組織からは一定の給料が支払われていた。

昔の仕事の成果に対する報酬だ。

しかし、いよいよその報酬の支払いも打ち切りになるときが近づいている。

組織から新たな仕事を獲得するか、まったく別の仕事を探さなければ、

今の生活を維持する事が出来なくなってしまう。

 俺としては、自分の能力を少し悪事に使用すれば、

直ぐに大金を稼げると思っているから、焦る必要は無いくらいに思っている。

しかし、俺の特殊な能力は、普通の仕事ではまず役に立たない。

 人を眠らせる仕事、いったいどこにそんな仕事があるだろう。

まあ、普通の人間としての能力もあるのだから普通に仕事をすればよいのだろうけれど、

特別な能力があると思うと、なかなか普通の仕事と言うものをする気にならないだけだ。

 とにかく何か仕事を見つけなければと思いながら、

何か良いアイデアが浮かぶかもしれないと思い、

酒を飲みに出かけた。

酒を飲んで脳みその普段使わない部分が働けば、

普段どんなに考えても浮かばないアイデアが浮かぶかもしれない。

 行き着けとまでは言えない居酒屋に到着したのは、

午後六時を三十分ほど過ぎた時だった。

すでに仕事を終えたサラリーマン風の人たちで店内は十分に混雑している。

俺は、いつものカウンター席に隙間を探したが、

ゆっくりと過ごせるほどのスペースどころか、

ぎゅうぎゅうに詰めあっても座れないほど、

カウンターは人で埋まっていた。
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