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「痛みのない世界」-3

 私は、思考離脱装置の開発当初から

看護師として医療現場での使用に携わっている。

最初の試験的な使用ではまったく問題はなく、

患者さんから苦痛を取り去る事が出来た。

 試験での評判が大変よかったからだろう、

直ぐに思考離脱装置の評判は世間に広まった。

こちらから何も宣伝したわけではないのに、テレビ局の取材が殺到した。

 人気が高いと分かると、多くの経営者が開発を進めるようにと働きかけてきた。

多くの経営者とは、開発した医療機器メーカーの経営者だけでなく、

取引先の商社や、関係する薬品メーカー、

銀行なども開発への投資を申し込んできたようだ。

 薬品メーカーは、痛み止めなどの薬品が売れなくなるのだから、

開発は好ましくないだろうと、私のような経営の素人は考えるのだが、

そうでもないらしい。

装置を使うための薬品が何かあるのではないか、

装置が普及する事で薬品の売り上げが減るのならば、

装置の開発に資金投資して損失を減らすと言う考えもあるようだ。

 とにかく評判がよくて、

開発資金が豊富に提供された結果わずか3年で、

一般の家電製品のように普及する事になった。

ただ、やはり医療機器なので、

一般の人が自由に使いこなせると言うものではなかったから、

使用するには一定の資格を有するものが立ち会うか、

講習を受けて使用資格を取得する必要があった。

 看護師として開発に携わっていた私は、

思考離脱装置講習の講師の資格を取得し、

さらに専門家として、講師を指導する立場となった。

しかし、最近少し疑問を持ち始めている。
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