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「広い家に住む為に」-19

 健康で十分働く事の出来る私のような人間は、

職安に行き登録して仕事を探し、仕事が見つかるまでのつなぎとして、

生活保護が受けられる事になっているらしい。

 民生委員や役所の担当者の言われるがままに素直に従っているうちに、

公営の下宿屋のような施設に住居が決まり、

定期的に職安に通うことが決まり、当面の生活費として一時金が支給された。

これで完全に数日間路頭に迷う事無く生きられる事が確定した。

ただし、なんだかわけの分からない人達に沢山頭を下げさせられて、

気にすればだけれど凄く馬鹿にした扱いを受けるのを、我慢しなければならなかった。

そんな精神的に疲れる扱いを受ける事も、

宝くじに当選するまでの辛抱だからと思えば耐えられた。

 数日間の精神的な我慢の日々。

肉体的には時々職安に出掛けるだけだから、

大して体力も使わないから辛くはないが、

世間の目が冷たく心に刺さるような気がして、精神的なダメージはキツイ。

そして、ようやく迎えた宝くじの当選番号発表の日。

朝の通勤時間帯が過ぎた後の、

駅近くの公園のゴミ箱から拾ってきた今日の朝刊。

昨日の昼過ぎに抽選が行なわれたはずだから、今朝の新聞に結果が掲載されている。

自分が隠し持っていた宝くじと掲載されている番号を見比べる。

たぶん十回は見比べた。

当選番号と、

宝くじの名称と何回目のものかと地域とこの国のものなのかと今年のものなのかどうかも。

 百円だけ当たっていた。

十枚買えば必ず当たる末等の当選が一枚だけ。

力が抜けて、やはりこんなものかと言う気持ちと、

何でだよと言う気持ちが交互に押し寄せた。

もう一度見直してポケットに無造作にしまいこみ、

宝くじ売り場で再度確認してもらうことにした。

 もしかしたら新聞のミスと言う事だってあるだろうと、

そんなことに最後の望みを託した。

しかし、なぜ神のお告げで宝くじが当たると思ったのだろう。

今更ながら不思議に思う。

神などいるはずが無いのに馬鹿だった。
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