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「永田町」-17

 いつもの通い慣れているコンビニへの道だから、

考え事をしながらでも自然と足が向ってくれている。

 永田町は確か皇居と隣接していたのではなかったかと思いつく。

皇居の被害などの話もまったくないのは不思議だと思った。

 やはり、テレビ局か何かの陰謀なのだ、そうに違いない。

だが、校舎に墜落した飛行機を思い出し、

見上げた先の空の一角にある魔王が作り出す薄暗い空間を見て、

陰謀だとしてもテレビ局程度のものでは無い、もっと大きな組織、

それこそ神の生み出した陰謀でしかありえないと感じた。

 魔王と言っているが、神のような力で人の心を支配し、

都合の悪い事は考えさせないように仕向けているのではないだろうか。

事故現場で怪我人を救助する。

火災を消火するとか災害が広がるのを阻止するとかの考えを消し去る。

航空機と言う高速の移動手段を奪う。

 もっと単純に思考能力を低下させて、

一度に多くの物事に対処できなくしているとか、

思考を浅いものにしているのではないだろうか。

だから、テレビのコメンテーターも話している内容が浅く馬鹿げて聞こえるのではないか。

それでも、日常的な問題の解決能力は残っているから、

みんな普段通りの生活は出来ている。

 魔王は永田町を物理的に吹き飛ばしたが、

その後は動き回って直接的な攻撃も破壊も行なっていない。

魔王の攻撃方法は、人類から考える力を徐々に奪い去る事かもしれない。

 そこまで考えて、自分の思考力がいつもとあまり違わないのはなぜだと思い、

やはり何か別の理由があるのだろうかと考え始めた時、近藤に声をかけられた。

「山田、何してるんだ」

「ああ、近藤、ちょっと夕飯とかの買出しに出たとこさ」

「へぇ、避難するんじゃなかったのか」

「避難したい訳でもないけど、避難場所も何も分からないから待機中だな。

それより、魔王は見えたのか」
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