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「永田町」-30

「魔王が降臨したのも知らなかったのか、いったい何処に潜ってたんだ」

「ずっと家に居たさ、風邪ひいてね高熱が出たんだよ。

今日久々に街に出てきたところだけど、

校舎が火事になったなんてうちの両親は一言も教えてくれなかったよ」

「ああ、そうか、実家住まいか。家は何処だっけ」

「荻窪だけど」

「ふーん。じゃあ直接は見えないか、ほらあそこ」

と言って魔王のいる辺りの空を指差す。

「なんだか薄暗くなっているだろ、曇ってるわけでもないのに」

「うん、確かになんだか変だなとは思ってたんだよ」

「あそこに魔王が居座ってる。テレビのニュースでもやってただろ」

「さあ、俺はずっと寝込んでたし、今朝のニュースではそんな話題無かったよ」

「いや、有ったよ。ただもう先週土曜日からずっと、

テレビ画面の端に表示しっぱなしで、番組自体は通常の番組に戻ってるから、

確かにニュースとして特別に報道はしてないか」

 手をかざして、永田町の上空を眺める田辺。

「なあ、この火災、飛行機がいきなり墜落したって事なら、

怪我人とか死傷者が大勢出たはずだよな、

友達が死んだりすれば連絡をくれるよな、仲間なら、誰も怪我もしなかったのかな」

 やっと死傷者の事を気にするまともな人間が現れた、

なのにちょっと鬱陶しいと感じた。

「それが、俺もわからないんだ、

ニュースでも大事故のわりにあまり報道されなかったし、

大学より永田町は国会議事堂とか主な建物が、魔王で吹き飛んだのに、

死傷者の話は誰もしないんだよ、変だろ」

「なにそれ、国会議事堂がどうかしたのかよ、

それより仲間に死傷者が居たのかどうかが大事だろ。皆無事なのかな」
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