fc2ブログ

「永田町」-34

 こんな異常な状況の中なのに、バスや鉄道は殆んどが通常通りに運行している。

もちろん魔王が降臨して廃墟と化した永田町を通る路線は運休している。

ただ、その表示も事故の為運休とし、

振り替え輸送とか事故現場までの折返し運転とかと表示されていて、

魔王が居て危険だといった情報はまったく表示されていない。

そして、魔王を無視するかのように破壊された路線の復旧作業がすでに始められていた。

 普通まず魔王を除去してから取り掛かるべきだろうと思うのだが、

魔王はただの新しく出来た山程度にしか捉えられていないようだ。

 自衛隊も先週の攻撃が役に立たなくて、打つ手が無いと分かると、

ものすごくすんなりとあきらめて退却していた。

まるで皆魔王の存在を無視し始めているかのようだった。

 小学校に到着して、塀の外から校庭を少し覗き見するだけで十分だった。

その場所が間違いなくヘリが墜落した現場だと分かるくらい、

手付かずのままで放置されていた。

 ヘリの焼け焦げた残骸と、子供達の沢山の死体。

僕は一目覗き見しただけで、悪臭とあいまって気分が悪くなり、

直ぐにその場を離れた。

そして、自分の目で直に魔王を見てやろうと考えた。

 なぜそんな無謀な事を考えたのか分からない。

僕も魔王の毒気にやられて、魔王の存在への恐怖とか、

そんなものが薄れていたのかもしれない。


 魔王の居る場所へと向いながら、魔王について少し情報を整理してみた。

 魔王は、降臨した日に墜落させたヘリの乗員に、

人類を滅亡させると言っている。

だが、具体的な攻撃は、

自分が降臨する時に吹き飛ばした永田町とヘリや飛行機を墜落させた事だけで、

自衛隊の攻撃に対して、ミサイルをあらぬ方向か僕を狙ってか、

方向を変えてマンションの展望室を爆破したように、

こちらから手を下さなければ、何もしていない様に思える。
フリーエリア
カレンダー
07 | 2011/08 | 09
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
リンク
最新記事
カテゴリ
最新コメント
検索フォーム
QRコード
QRコード