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「永田町」-18

 気が付くとコンビニの目の前だった、かなりぼんやりと歩いていたのだろう。

「魔王は凄いぞ、と言いたい所だけど、

まあ遠くから見ただけだからかもしれないけど、テレビで見るのとあまり変わりないな。

でも、そこが凄いのかもしれないな」

 二人そろってコンビニの店内に入り、店員の「いらっしゃいませ」の声を聞いて、

もう少し元気に声を出せよと思いながら、いつもの習慣で雑誌コーナーに立ち止まる。

「テレビで見るのと変わらないって、

それって肉眼で見てもCGみたいに見えるってことなのか」

「そうだよ、しかも一昔前の安っぽいCGアニメみたいに見える」

「ほーう」と関心の吐息を吐く。

「そうすると、もしかして何かの映写装置を使って映し出した立体映像の可能性があるのかな」

「いや、映像とは明らかに違う。

存在感はしっかりしているから、映像みたいな何か透明感のようなものは無いんだ。

だけと、現実味が無い、現実感と言うか本物らしさみたいなものは無い」

「うーん、分かり難いな」

 近藤の説明に文句をつける為に、彼の目線にわざと入り込む。

「そうだなあ、表面がつるつるの巨大なぬいぐるみみたいな感じかな、

表面がつるつるだけど、

風船みたいに薄っぺらな感じじゃなくて重量感がある動くぬいぐるみだな。強いて言えば。

だけど実際には明らかに人工物では無いな」

「うーん、分かったような分からんような。

お前の説明が下手なのか、僕の理解力不足なのか」と愚痴る。

 僕が愚痴っぽく文句をつけるので、近藤君は機嫌を損ねてしまった。

「文句があるなら、自分の目で確かめて来いよ。俺は帰る」

と言ってコンビニから出て行った。

 残された僕は、そのまま雑誌を選び、

毎週購入しているが今週まだ購入していなかった一冊を手に取り、

買い物カゴの場所まで戻ってカゴを手に取り雑誌を放り込んだ。

さらに、直ぐに食べるおにぎりや惣菜と、万が一に備えて、

カップめんを三食分と日持ちしそうなパンをカゴに放り込み、レジへ向う。

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