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「永田町」-36

 突然魔王が呻いた。

そして、「お前は邪魔だ」と言い、

僕に向って巨大な壁か柱の固まりを投げつけてきた。

 僕はとっさに目を瞑り、その場にしゃがみ込んだが、何も起こらない。

不思議に思い目を開けると魔王と目が合った。

 その迫力に恐怖を感じながら、ここに居るとまた、

壁か何かの瓦礫を投げつけられるから、動かなければと思う。

 魔王の死角となりそうな場所を探し逃げ込もうとしたとき、魔王が呻く。

「お前は邪魔だ」と言う言葉と共に巨大な岩のような物が僕に向って飛んできた。

 二度目の経験なのにやはり恐怖で目を閉じてその場にしゃがみ込んでしまう。

やはり何も起こらないから、目を開けて魔王の方を見ると、目が合ってしまう。

「ふふふふふ」と何がおかしいのか笑い出す魔王。

「お前は何度でも助かると思い始めていないか。

ふ、ふ、ふ、残念でした。

全て私が考えてやっている事だよ。

お前に死の恐怖を与える為にな、はっはっはっはっは」

 魔王の高笑いが響く。

僕は思いっきり叫んだ、「どういうことだよ」

「お前は、自分が特別だとか、予知能力が有るとか思っていただろう。

お前が死ぬ直前に時間を戻して助けていたのは私だよ。

もちろんお前が死に掛ける状況を作ったのもな」

 しばしの沈黙。

僕は今までの出来事を振り返ってみた。

そして、魔王に遊ばれていたのだと思いつく。

 何かとんでもな思い違いをして、僕はこんな所に来てしまったみたいだ。

魔王の気持ち一つで僕は簡単に殺されてしまうという事ではないか。

やはり僕は直ぐに避難すべきだったのだろうか。

いや、違う、魔王の力は全世界に及んでいる。

僕はどこに逃げようとも殺されるだろう、だって魔王の目的が人類滅亡なのだから。

「どうした、もう少し遊んで欲しいか、それともさっさと逃げ出すか、さあどうする」

と言い、魔王は再び巨大な瓦礫を手にして僕を睨み付けた。

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