fc2ブログ

ちょっと物語2-後半

「居酒屋にて」-後半

本当になくしたのなら、置き忘れていそうな場所なりを分かっているのは本人だけだから。

まずは、社長がどこかに置き忘れた可能性もあるから、みんなで探す事に

なったとか言って、新人君が自由に探せる環境を整えるという所だろう。

「社長の逆鱗に触れている新人は、下手すると首だし、いまさら書類を

探し出して持ってきても、ダメだろう。しかし、書類が見つからないと、

会社は大損するかもしれないし」

「そうですね、やつも意地になってるみたいだから、辞めるつもりだろうな」

「やめるのは勝手だけど、書類だけは探し出してもらわないと困る」

健一氏はつい話しに割り込んでしまった。

「新人君ですが、彼を泳がすってのはどうでしょう」

「えっ、泳がすとはどういうことですか」

「えぇーと、新人君に書類を探す時間を与えて、探させるんです。」

レモンハイを一口飲んで続ける。

「書類を何処かに置き忘れたとしたら、置き忘れた場所に心当たりがあるのは、

新人君本人だけでしょう、だったら、本人で無いと探せないかもしれない。」

「なるほどね、まぁ、1つの方法かもしれないな。」

何となく聞き流されてしまった感があるけれど、とりあえず思ったことを話せて、

満足した健一氏は、残りのつまみとレモンハイに集中することにした。

酔いがまわると、つい他人の話に首を突っ込んでしまう悪い癖だ、

相手からすると酔っ払いに絡まれた気分だろう。

その後、この話がどうなったかは、健一氏には分からずじまいだった。

もっとも健一氏にとってはもうどうでも良い話だから、すっかり忘れ去っていた。

ただ後日、居酒屋竹トンボに、新人君と思われる人物が、

先輩2人とやってきたから、書類が見つけ出せたか、

単に社長の勘違いだったのだろう。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

フリーエリア
カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
リンク
最新記事
カテゴリ
最新コメント
検索フォーム
QRコード
QRコード