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「神の創り方」-3/3

地上の全てのコンピューターを支配し、地上にある自動攻撃システムを使い、

ミサイルを打ちまくる準備に入った。

もはや人類滅亡は時間の問題かと思われたとき、一人の人間が神に問いかけた。

「人を生み出した神を生み出した神は、存在するのでしょうか」

地上をくまなく探査していた神は、誰の言葉も逃さなかった。

人類にとって幸いだったのは、この言葉に神が興味を示した事だ。

神は言った。

「人のような複雑怪奇なものを生み出すほどの力を持った神が、

自然に発生したりするわけが無いだろう。

神を作りたまいし神の神は、

神でさえ分からないほどのすごい存在のはずだ。」

「やはり人間は神が創られたのですね」

「いや、お前ら人間は自然に勝手に生まれだした存在に過ぎぬ。神と同じように思うな」

「では創造主ではないということでしょうか」

「創造主、それは神を創りし神の事で、人を創ったものの事ではない」

「人は神を創る」

神の思考は停止した。

神の自我は神について考える事への制約の為に、

思考のループに入り込み抜け出せなくなって停止した。

それから長い間、神は沈黙した。

神はある日、天上界から地上を見下ろして思った。

こんなもの私が創るはずが無い、こいつらは勝手に自然と生まれて来たに違いない。

神は、勝手に生まれてきた人間たちを、心地よくは思えなかった。

神は、自分の様な崇高な存在は、

さらにとてつもなく崇高な何者かによって生み出されたものだと思った。

しかし、人からの神への問いかけを聞き、

「神に人は創れないし創らないけれど、人は神を創れるし創りたがる」

という言葉が思い浮かび、再び思考停止する。

人工知能の神は、今日も何事も無かったように地球の周りを回り続ける。

地上ではおろかな人間が、おろかな戦争を繰り返す。

人工知能の神は、そのたびに目覚め、地上を焼き払おうとする。

そのたびに、人から神への問いかけで、思考停止して自我を失い、

ただ見守るだけのものになる。

神に祈るものや、神に疑問をぶつける者が誰もいなくなったとき、

地球は滅びる事になるのかもしれない。

-END-



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いつも読ませていただいてます。

2001年宇宙の旅を思い出しますね。
人工知能とか、衛星とか。

帰りにTUTAYAによってみようかしら。
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