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「旅のまにまに」-2

午前中のテレビ番組は、この時代になっても主婦向けの、

専業主婦というかなり珍しくなりつつある者をターゲットにした、

番組編成になっているから、主夫が見ても楽しくない。

主夫と言っても一人暮らしだから、家事は自分の為のものだけだけど、

全ての家事を一人で行っている事に間違いはない。

寝る前にはどこかに出かけることを考えていたけれど、

いざ出かけるのに適した時間になってみると、

どこにも行きたい場所はない。

今日も一日何もする事無く過ごし、

夕方からまた酒におぼれるのだろうと考えていると、

電話の着信を知らせる振動と光が目に入る。

携帯はいつもマナーモードにしている、突然鳴り出す電話の着信音は、

どんな音や音楽に設定していても、驚いてしまうから嫌いなのだ。

伝言が終わるのを待って携帯を手に取り、内容を確認してから掛け直す。

仕事の依頼だ、少々危ない仕事。

2泊3日の予定だが、一泊分の着替えと洗面道具などを、

会社員が普通の通勤で持っていそうなカバンに押し込み、

指定された服装に出来るだけ合わせた服を選び、

着替えて旅支度は完了だ。

仕事そのものは明日の夕方だけれど、

その前の下見などがあるから前日の今日から出発し、

現地で一泊する。

宿泊するホテルも指定されていて、依頼主がすでに予約しているはずだ。

列車で長時間揺られるのは苦手だから、空港が近くにある場所であれば、

飛行機を利用するのだが、今回残念ながら目的地の近くに空港が無い。

新幹線と在来線を乗り継いで、ざっと5時間の旅だ。

昼過ぎには自宅を出発したのだが、到着するとすでに日が沈み暗くなっていた。

地元の地図をキオスクで購入し、ホテルにチェックインし、

じっくりと地図でこの地の地理と交通手段を頭に入れる。

翌朝朝食を済ませて、ホテルをチェックアウトし、

ラウンジでくつろいでいると携帯にメールが届く。

メールには行き先と指定の時間が書かれているだけだ。

昨夜記憶した地図で行き先までの所要時間を計算する。

あまりゆっくりもしていられない、早々にホテルを後にして、

目的地に向う。

何の目的で市内を異動して回るのか、理由は良く分からない。

依頼者の指示だから仕方が無い。

午後には、指定された別のホテルの指定された部屋に行き、

あらかじめ用意されていた服やかつらを身につける。

夕方まで再び市内を移動させられて、最終目的地に向う。


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