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「真実はどこ」-2

研究所はいくつもの部門に別れ、

国の税金から支払われる研究費を取り合っている。

もちろん、税金から支払われる資金では高が知れている、

企業との共同研究などによる資金繰りをしなければやっていけないのが現実だ。

担当する研究部門は、人工知能を使うソフト開発であったが、

人工知能が未完成の状況では、理論研究の域を出ない状況なのだが、

彼は人工知能の未完成部分を、

人間の補助と従来コンピューターとの組み合わせで補う事に成功していた。

そして、ネット上で飛び交う無数の噂から、ウソを見つけ出すソフト開発にも成功した。

しかし、ウソの噂を単純に消去しても、ネット上だけでは意味が無いし、

ネット上の全ての記事を自由に書き換えたり削除したり出来るはずもない。

ウソの噂がウソと分かり、その噂を打ち消すような噂を作って流す。

噂を消すのではなく、噂に対抗し打ち消すような噂を流し、

噂の効果を消し去る、そんなソフトを開発したのだった。

半人工知能だけで動作するソフトで、現状日本語にしか対応していないが、

言葉によるいじめ大国日本で成功すれば十分だろう。

早速稼動開始した半人工知能は、ネット上のさまざまな噂を調べ、

ちょっとしたセキュリティーは簡単に潜り抜け、ウソの噂を打ち消す噂を書き込んだ。

膨大なネット上の噂は、数日程度では調べきれるものではない、

時間をかけて少しずつではあるが、ネット上のウソの噂を退治して行った。

最初の数十日は、何の変化も確認されなかった。

2ヶ月ほど経ってやっと一部のサイトで変化が見られるようになる。

その変化は、噂に対する人々の見方の変化だった。

ウソの噂を流した者への誹謗中傷の増加。

誹謗中傷だから、それ自体にもウソの噂が含まれるから、半人工知能の攻撃対象になる。

半人工知能は、従来コンピューターでは到底突破できない特殊な

セキュリティーシステムを持っていたから、ウソの噂を攻撃する噂の出所が、

何であるかなど特定する事は、誰にも出来なかった。

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