fc2ブログ

「事務所にて」-3

こんな大仕事に、何故昨日のうちに気付かなかったのだろうと反省しつつも、

内容を見ると一人の部下が一日かかりっきりで

ようやく出来そうなボリュームの仕事だった。

部下の一人に「これ出来ないかな」と仕事の依頼書を見せながらつぶやくが、

「無理ですよ、手一杯です」と断わられる。

一応すでに今日の仕事の割り振りが終わっているのだから、

各自自分の仕事で手一杯なのは分かっている。

今空いているのは私の手だけだ。

とにかく頑張ってみるしかないと思う。

だが、私がこの仕事をするとなると、残りの一つの仕事は私には出来ないから、

残りの1つのあまりものの仕事を手に取り、

誰かこれの処理を頼むと言っておく。

誰もやりますとは言わないが、反論も無いので了解してくれたものと判断し、

大仕事の方に着手する。

自分の中で出来るはずだという気持ちと、

無理に決まっていると言う気持ちが戦い始める。

戦い始めるが、とにかく着手してみなければ何も分からないからと言い聞かせる。

着手してみる。

暫らく、もくもくと手を動かし頭をフル回転させる。

徐々にあきらめの気持ちが強まり始める。

それでも、少しずつ処理を進める。

もうすぐ昼休みという時間になって、

現場から応援を依頼する電話がかかってきた。

運良く電話をとった私は、現場で緊急事態だからという振りをして外出する。

現場の人間で手に負えない時に時々事務所に助けが求められるのだが、

現場で現物を前にしての仕事の経験が長い私としては、

訳の分かる仕事だし、得意とする仕事だ。

そして、他の部下には出来ない仕事だから、

私が行くしかないから誰も文句が言えない。

そんな現場の仕事は私の助け舟でもある。

途中まで手をつけた仕事を、

誰か手が開いたら出来る範囲で進めておいてくれと言い置いて事務所を後にした。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

フリーエリア
カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
リンク
最新記事
カテゴリ
最新コメント
検索フォーム
QRコード
QRコード