fc2ブログ

「事務所にて」-4

夕方帰社すると事務所の自分の机に向う前に、

談話室という名の休憩所で一息ついた。

自販機でアイスの缶コーヒーを購入し、古くなったソファーに腰を下ろし、

一口飲んではため息をついていると、他所の部署の人間が覗き込み、

「お疲れ様」と声をかけて通り過ぎていく。

最後の一口を飲み干して空き缶入れに缶を放り込み、

それでも座り込んだ腰は重く、

今しばらくと思い背もたれに頭を押し付ける。

このまま眠れればよいのにと思いつつ、

あきらめて決意して、一気に起き上がる。

意を決して、自分の席へと向って行く。

事務室のドアを開け自分の部署に向って進み、

自分の席に帰り着き、机の上を一通り見回す。

昼前に出て行ったときと殆ど変化が無い。

しかも、部下の一人はすでに退社した後だ。

あまりものの仕事が1つ増えていた。

幸い納期は明後日だから、今日は手をつけなくても良い。

しかし、今日が納期の大仕事はそのままだから困ってしまう。

残りの部下2人も、一人は女子社員だからあまり遅くまで残業させると、

人事部がうるさいからあと少しで帰らせなければならないし、

もう一人の部下の主任は、今日はこれから新規顧客の接待だという。

下手をするとこれから彼らのやり残しの仕事まで私の所に回ってきかねない。

そう思っていると、

要領の良い2人とも手持ちの仕事は全て終えましたと言って、

帰り支度を始める。

こうなるとやり残しが無いだけ良かったと思うしかない。

午前中のやり残しの仕事にもう一度手をつけ、ぼちぼちと処理を始める。

今日が納期限の仕事なのだから、少なくとも今日中なのだから、

今日の深夜0時までは依頼者にとやかく言われる筋合いは無い。

そういうつもりでとにかく仕事を進める。

依頼者が深夜0時まで待っていると困るが、

まず深夜0時からお客の所に持って行くというわけもないから、

結局明日の朝までは時間が稼げるので、

徹夜で仕上げれば文句は言われないのが今までの慣例だ。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

フリーエリア
カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
リンク
最新記事
カテゴリ
最新コメント
検索フォーム
QRコード
QRコード