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「タイムトンネル2」-1 

以前、作り上げたタイムトンネルで失敗し、

一時は研究所からも追い出されかけた主任研究員のY氏は、

偶然新たな理論を発見し何とか主任研究員の地位に留まる事が出来た。

そして、新たな理論を実証する為にタイムトンネルの改造を進めていた。

そんなある日、またまたTさんが訪れた。

「Y主任、今度またタイムトンネルを作っていると聞いて来ましたが、

今度のは失敗作じゃないでしょうね」

「いきなり手厳しいですねTさん。タイムトンネルで失敗した私が、

再び同じタイムトンネルの研究を同じ施設で続けているのには、

それなりの理由があります」

「なるほど、失敗をチャラにするほどの何かがあるって事ですね」

「そうですね、失敗をチャラにするのではなく、

失敗を土台にして新たな発明につなげる、新たな理論の発明です」

「なるほど、失敗は成功の元とか言いますものね。

失敗を糧にして、よりすばらしい発明に繋がったということですね」

Y主任はそれには答えずに、

Tさんを無視するようにタイムトンネルに向った。

Y主任は思った、Tさんに関わるとろくな事が無い、

私を目当てで来たのでないなら、

なるべく話しもしないほうが良い。

しかし、TさんはY主任に無視されても、

平気で後を付いていった。

「これが新しいタイムトンネルですか、

見たところ以前のものと大差ありませんね」

Y主任はもう暫らくは無視し続ける事にした。

くそっ、

新聞記者のT氏がここの研究所の資金団体の有力者の息子でなければ、

たたき出してやるのになどと思いつつも、

小さな反抗として無視するだけだった。

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