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ちょっと物語1-前半

「信号待ち」-前半

片側二車線の国道の横断歩道の信号で、信号待ちをする男がいた。

暫く待っていたが、待ちきれず、信号無視して渡り始めた。

そこに、居眠り運転のトラックが突っ込んできた。


男が気付くと何もなかったように、普通に車が流れている。

最近この場所で、交通事故で誰かなくなったのか、近くの電柱の下には、

菊の花が手向けられている。

男は花を見ながら考えた。

どんな事故だったのだろう、花は最近のものみたいだけれど。

最近この場所で事故があったという話も聞いた覚えが無いし。

花が手向けられているから、誰かが亡くなったのだろうけれど、

ごく最近なら事故の痕跡ぐらいありそうだし。

もしかしたら、一年前の事故で、今日が命日なのかもしれない。

それにしても、なかなか信号青にならないなあ。

かなり時間が経ったはずだぞ。

押しボタン式というわけではないし、押しボタンの表示も、ボタンもないし。

もしかして、人を検知して信号を変えるシステムとかで、それが故障しているのか。

いっそ信号無視して、渡ろうか。

男は、左右の車列に交互に目をやった。

しかし、なかなか車の流れは、途切れそうにない。

別の信号まで歩いて、渡ろうにも、左右どちらの先にも、信号は見当らない。

自分の立っているこの信号機しか、見当らないのだ。

男は、ふと思う、何故この横断歩道を渡ろうとしていたのだろう。

それに、何処に行こうとしているのだろう。

徐々に記憶がよみがえってくる。

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