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「透明病」-4

医者からも、

今後行方不明になってしまってからでは取り返しがつかないと言われた。

助かる方法として、存在を他の人が確認できなくても、

その場にいることを前提として看護を受けられる、

病院の特別室に入ることを薦められた。

実際、外の世界の恐ろしさは理解しているので、

病院とはいえ自由に出入りできないこの特別室で

おとなしく暮らすしかないと諦めている。

ここでおとなしくしてさえいれば、

食事などの世話は病院が全て面倒を見てくれる。

外に出て一旦皆から見失われてしまうと、

二度とここには戻れないと脅されてもいる。

病院内には危険な薬も保管されているし、

自力で自由に動き回れない患者もいるから、

外から誰でも自由に出入りできるわけではなく、

それなりのセキュリティーがある。

誰からも認識されない僕が病室に戻ろうとしても、

入り口のドアの鍵は誰も開けてくれないだろうから、

たぶん入れなくなると言われている。

そして、誰からも認識されない僕は外の世界では直ぐに事故に遭い、

道端でぐちゃぐちゃの肉の塊になりながらも誰にも気付かれず、

土に帰る事になり、お墓に埋葬して貰えないだけで無く、

葬儀すら行われないから亡霊となってさまようしかないだろう。

しかも誰からも認められない亡霊になる可能性が高い。

病院では、僕が食事を取らなくなったら死亡したものとして葬儀を行う。

遺体は部屋の中にあるはずだから部屋中のものを

手当たり次第かき集めれば遺体も含まれるはずだから、

全てを棺桶に詰め込んで火葬にするそうだ。

時々不安になる、

眠っている間に棺桶に詰め込まれて火葬されたりしないかと。

医師に相談したら、死亡と確認するまでに相当の期間をおくので心配ないと言われた。

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