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「ゲームのマ王」-12

もし明日新しい仕事が入ってこなければ、

一日新商品を考える時間に使える。

設計という部署にいるのだから、

新商品について考えるのも仕事のひとつだったはずだ。


翌朝僕は、昔書いていたアイデアノートを持って出勤した。

朝一では何も新たな仕事は入っていなかったから、

早速アイデアノートを読み始めた。

上司は部下が大人しく机に向かい仕事をしている風であれば、

そして他所の部署から依頼された仕事に遅れが無ければ、

何も文句を言わない人だ。

午前中を新しい商品のアイデアの検討に使いきり、

充実しているような、

好き勝手していてやましい様な複雑な気分で昼休みを迎えた。

さすがに昼からも同じ様な状態ではいられない様に思い、

何か成果を挙げなければいたたまれない気分になりそうで、

昼食の間もアイデアを考え続けていた。

昼休みが終わり自分の席に戻っても、

今日の新たな仕事は入っていなかった。

会社としては暇な時期ではないから、

他所の部署の人達はとても忙しく走り回っている。

僕も忙しい振りを続けないと居心地が悪いから、

午前中の続きでアイデアノートをにらめつけ、

何か面白い新商品を考え出せないものかと頑張っていた。

お昼過ぎの眠い時間、目を開けているだけでも努力が必要な時間、

たぶん上司の部長も眠かったのだと思う。

いつの間にか私の席の後ろに立っていた。

部長の存在に気付いて、眠気が吹っ飛ぶ。

僕だけじゃないはずだ、他の同僚達も暇なはずだ、

他の人達は何をしているのだろう。

僕と違って何かの仕事を取っておいたのだろうか。

こういうときのための取って置きの仕事、

そんなものを用意しているのだろうか。

僕だけが通常業務とは違う仕事をしているのだろうか。

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