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「おとぎの王様」-4

自分たちで争って自分たちで勝手に滅んでもらう為に、

王様は彼らに私の娘の婿になり、わが国の跡継ぎになる者は、

おまえ達の中でただ一人、勝ち残った者だと言って回りました。

そうすれば一人だけが勝ち残り他は全部滅びるだろう、

娘の姫もただ一人しか残らなかった者であれば、

婿として文句も言えまいと考えました。

ところが、王様の言葉を信じたものは僅かでした。

殆どの者が王様の国の存在を信じませんでしたし、

姫と結婚したいとも思いませんでした。

すでに彼らの国は王様の国よりはるかに大きく豊かになっていました。

大きく豊かな国には美しい姫も沢山いて、

わざわざ知らない国の、自分たちの国より遅れた国の

お姫様の婿になりたいとは思わなかったのです。

王様の言葉を信じた者もいましたが、彼らは戦おうとはしませんでした。

少しは戦う者もいましたが、

殆どの者は王様の国の跡継ぎに自分はふさわしく無いと思い、

はじめからあきらめていました。

王様が心配したように、

彼らが自分たちの国を奪いに来ると言う事もありませんでした。

彼らの高度に発達した文明社会では、

王様とお姫様とその王国はおとぎの世界として、

忘れ去られた世界となりました。

王様は、何か刺激したりすると今度こそ、

彼らが襲ってくるかもしれないと思い、

そっとしておく事にしました。

納まらないのは姫ですが、

自分より美しい姫たちを見て自分の存在が恥ずかしくなってしまい、

自分の部屋に閉じこもって出てこなくなりました。

王様はいずれにしてもこれで静かな暮らしに戻ったのだから

良いではないかと思う事にしました。

‐END‐

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