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「視聴率」-7

カバンを受け取った受付の女性は、

中身が入ったままで金を入れ始めた。

犯人とマサシが同時に、

「中身を出せ」と突っ込んだ。

受付の女性は犯人とマサシを見比べる。

マサシは自分が犯人の一味だと思われたような気がして、

嫌な気分になった。

上司の方を振り返り判断を仰ぐ受け付けの女性。

上司が大きく頷いたのを確認して、カバンの中身を取り出しにかかる。

取り出した中身をごみ箱に捨てようとする受付の女性の動きに、

マサシが素早く反応した。

「俺は、この銀行に口座を持っているお客だぞ、お客の荷物をそんな扱いするのか」

と叫んでいた。

受付の女性は、

はっとして直ぐにカバンの中身を丁寧に自分の机の上に置き、

「申し訳ありませんでした」と、頭を下げた。

マサシとしては、謝る暇があったら、

少しでも早く人質から解放されるように、

素早く動いてもらいたいと思っていたから、

話をこじらせない為に何も言わないでいた。

犯人は、自身の思いとは反対に、

犯人らしく振舞う為に、「早くしろ」とだけ言った。

別室で様子を伺っていた偉いさんが、高橋氏を睨みつけ、

「お客様に何かあったら大変じゃないか」と言い出した。

マサシが、自分はこの銀行の客だと言った言葉が偉いさんの耳にも届いたのだ。

偉いさんの指示は直ぐに中間管理職の行員に届き、

行員は受付の女性に指示を送り、

受付の女性の動きが途端に良くなった。

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