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「視聴率」-12

だが、多くの者達の命を奪う大罪を犯した犯人が、

地獄に落される事もなく、

消え去る事もなくこの世界で過ごしているのを見て、

疑問が生じたのだった。

マサシは、ついに決心して黒い者達に尋ねた。

「なぜ、悪魔のようにも見える貴方方は、私にこんなに親切なのですか。

そして、私を死に追いやった犯人はなぜ今も消える事無く、

地獄に行く事もなく、この世界にいるのですか」

黒い者たちの代表格の者が答えてくれた。

「おまえは、この世界のことを何も知らないでいたから丁寧に教える事にした。

黒いもの達は働き者だから動き回って黒くなる。

白いもの達は怠け者だから、じっとしていて色を失い白くなる。

あの、犯人は余程自分を特別だと思っているらしい。

だから、なかなか消えることも出来ずにこの世界でじっと留まり続けている。

いずれにしても、人間なんてたいした生き物でも無い。

だから、そんな者がそんなもの同士で争った所でたいした罪も犯せはしない。

最もその罪でさえ、生きていた世界での話で、この世界には関係の無いこと。

おまえは今幸せか」

「はい、なぜか幸せだと感じています」

「ならばそれで良いではないか、

意味なんて誰にも無いものだから、自分で作り出すしかない。

白いもの達はそれさえ放棄した者達だから、意味が無いとぼやき白くなって行く。

おまえは自分で意味を見つけ出し、少しずつ黒くなって行く。

犯人は、それが罰ならばそうかもしれない、他人から意味を押し付けられて、

白くも黒くもなれずにただ時間が過ぎて行く」

マサシは、いつかは自分にも意味が理解できるだろうと思い、

今は良しとする事にした。

とにかく今は、幸せと感じているのだから。

‐END‐

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