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「ひとがみ」-5

タケヒコとユウヤの2人に試練を与えて2人で試練を乗り越えたときに、

病を治す力が生まれる。

そんな試練を与える事を考えた。

自らの力で病を治すのは自然治癒力の内だから、

自然の摂理の内に入る。

ユウヤの自然治癒力を高める為に、タケヒコの力を使う。

その為には2人の間の絶対的な信頼関係が必要だ。

友情は愛情のひとつの形。

本物の友情は無償の愛だから、

タケヒコが自分の命を削ってもユウヤを助けようと思うのか、

ユウヤはその思いを信じて受け入れることが出来るのか。

2人への試練は今夜二人が眠りについたときに始める。

少しでも早い方が良いから今夜直ぐに始める。

お互いの覚悟を確かめる事などしない。

ひとがみは、そっと二人の心の中に忍び込みその時を待った。

     ★

「タケヒコ、ご飯よ」母の呼ぶ声にも元気が出ないタケヒコ。

最近姿を見ないと思ったユウヤが入院していたなんて。

そのことを友達の自分が知らないでいたなんて。

帰宅して直ぐ母にユウヤのことを聞いてみた。

「ママ、ユウヤは入院しちゃったの、家にも居ないの」

「そうね、よく分からないけど先週入院したらしいわ、

遊べなくて残念だけどきっと直ぐに退院するわよ」

「でも今日先生が、ユウヤは余命半年だって言っていた。

余命って後半年で死ぬって事でしょう。

だったら退院出来ないのじゃないの」

「先生も困った人だわ。

でも絶対に助からないって決まったわけじゃないから、

今度のお休みにはお見舞いに行きましょうね」

母との会話で先生の話が事実だと分かったし、

母も知っていたのに自分は知らないでいた事が何か悔しかった。

 

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