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「ごめん」-6

 レイナは、人前でも関係なく私を叱った。

まるで後輩たちに私がダメ人間だと思わせようとしているみたいに。

なのに今の給湯室での会話は何だ、

丸で私のことを心配してでもいるような会話。

後輩思いの優しい先輩を演じてる。

 悔しくて仕方が無かったけれど、

死んでしまった私にはもうどうする事も出来ない。

ふらふらとその場を離れて、上司の課長のところに行ってみた。

 課長はとてもイライラしていた。

「おい、谷原主任。山本さんはどこだ、市原さんでも良い、どこに行った」

と課長が怒鳴っている。

「はい、給湯室だと思います」と主任が答える。

「すまないが直ぐに呼んできてくれ」

「はい」

 主任が給湯室へと走る。

課長は部長の席に行き、なにやら報告し始めた。

「部長、すみません。石田工業からクレームです」

「またかね」

「はい、申し訳ありません。また山本チームのミスです」

「山本君はどこだね」

「今呼びに行っています」

「直ぐに書類をそろえて、謝罪に出向いてくれ。とにかく直接会って話すのが一番だ」

「はい、分かりました」

 レイナとケイコをつれて谷原主任が戻ってきた。

「山本さん、直ぐに石田工業の書類をそろえてください」

「はい、あの」

「石田工業からのクレームだ。大問題だよ、大きなミスがあったんだ」

「はい」

 事務所の中は暫く騒然としていた。

書類を捜してうろつく人たち。

書類に目を通して指示をする課長。

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