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「ごめん」-11

 また彼女が姿を現した。

「あなたの代わりに遺書も残しておいたわ、

これで、失敗を苦に自殺したとは思われなくて済むでしょう」と言う彼女。

 でも私には今やっと分かった。

彼女も私の一部なんだと。

私の心はずいぶん前から病んでいた。

別人格くらい生み出していても不思議ではなかった。

気付かぬうちに二重人格になっていた。

だが、私の心が病んだ原因はやはりレイナだろう。

 レイナだけじゃない、あの会社の人事担当者の理不尽な人事異動も原因だ。

たぶん、たくさんの人を恨んでいるからなかなか成仏できないのだろう。

両親が私の書き残したノートを見て、

会社の人達へ仕返ししてくれればきっと成仏できるのだろう。

「お父さん、この文章は支離滅裂だわ、

とてもまともな人の書いたものとは思えないわ。

あの子の名誉の為にもこれは見なかった事にしましょうよ」

そう言ってノートを父に手渡す母。

 ノートを受け取って暫く読みふけった父は

「そうだな、こんな文章を書いていたと分かれば、

頭がおかしかったと思われるだけだな、誰にも見せられたものじゃないな」

と悲しそうに言って、そっとノートを閉じた。

「ごめん」そう言って彼女は私の側から消えた。

私も全てをあきらめる気になった。

あきらめたら何となく肩の荷が下りたような気がした。

意識が遠くなりこのまま私も消えるのだと感じた。

-END―

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No title

こんばんわ。

これで終わりですか・・・。
なんだか悲しいですね。。。
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