fc2ブログ

「みちゃった!」-3

 今は、カメラを買いに行くなどして、決定的な瞬間、

何かが起こる瞬間を見逃す事の方がもったいない。

とにかくこの場所が周囲でも最も高い場所なのだから、

この場所を離れずに事態を見守るのが得策だと考えた。

 時刻はまだ午後3時過ぎで、明日も休みだし、

日が沈むまでにはまだ2時間以上ある。

暫らく立ったまま眺めていたが、

事態が動き出すまでどれくらいの時間が掛かるのかまったく分からないから、

立ちっぱなしはやばいと思い、どこか座る場所を探してみた。

 幸いにも、少し先にベンチが並んでいて、

誰も座っていなかったから急いで向かい、

一番見やすい場所を選んで座った。

 ベンチに座り、落ち着いて眺めながら、

いろいろな空想を巡らしていた。

ふと気付くともうすでに夕暮れ時で、

川の向こう側の空が赤く、沈みかけの太陽が眩しさを失っていた。

 ほんの少し太陽を見ていた隙に、UFOは消えてなくなっていた。

まるで、全てが夢であったかのように。

 何事もなく消え去ってしまったUFOに脱力感を感じながら、

帰宅してテレビを点ければニュースで騒いでいて、

いったいどういうものだったのか、

専門家と名のる胡散臭い人達が、何か解説してくれるだろうと思い、

気を取り直してとぼとぼと駅に向った。

 駅のホームで列車を待つ間は気が付かなかったが、

明るい車内に乗り込んで周りの人を見ると皆顔色が青い。

血の気がなくて青ざめた様に、みんなの顔が青白く感じられる。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

フリーエリア
カレンダー
03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
リンク
最新記事
カテゴリ
最新コメント
検索フォーム
QRコード
QRコード